torino

http://www.minori.ph/lineup/trinoline/_index01_.html


シナリオ 6/10
キャラクター 7/10
CG 9/10
音楽 7/10
CV 7/10
演出 7/10

オススメ度☆3

・あらすじ
幼き日に妹を事故で失った主人公の元へ、妹そっくりの女の子が現れる。その正体は幼馴染で天才研究者の沙羅が作り出したアンドロイド、通称シロネ。シロネは亡き妹の白音の記憶データを持つ汎用人工知能だった。姿形や記憶は妹本人の物でありながらも生命体としては別人のシロネを戸惑いながらも受け入れる主人公。シロネは主人公と共に生活していく中で徐々に自我を得ていく。しかし、人間とロボット・感情とプログラム・複雑な事情も相まってシロネの精神はついに耐えきれなくなり海に身投げをしてしまう。咄嗟にシロネを助けた主人公だったが、意識を失い次に目を覚ました時には脳に記憶障害を負ってしまったのだった。




まとめ:SF作品としては微妙。キャラの心理描写を楽しむゲーム(要はいつものminori)



以下ストーリーに関わる重大なネタバレを含むのでプレイ後推奨。















・シナリオ


夕梨√

夕梨から以前は付き合っていたと聞かされる→押しかけ女房化→事故(身投げしたシロネを助けた時)の経緯をシロネに聞くが思い出せないと言われる→夕莉に事故の原因が交通事故じゃないことがバレる→沙羅に問い詰めシロネの意志で記憶にロックをかけたことを知る→事故の真相は夕梨の隠し事を話すことを条件にされ撤退→夕梨に抱きしめてと言われるが、記憶がないことが引っかかって躊躇してしまう→夕梨に告白→夕梨が不治の病に犯されており余命僅かだということを知るも受け止めて恋人へ→百南美先生に夕梨の病気のことを聞く→夕梨が治療を受けたがらない理由を知る→沙羅が夕梨の記憶データを搭載した夕梨のバーチャル体(ユウリ)を作り出す→夕梨が検査を受けるために島外の病院へ→生きることを諦める夕梨とギクシャクしながらユウリに依存していく→偶然ユウリと遊んでたタイミングで夕梨からの連絡を無視した形になってしまい仲が拗れる→ユウリからの告白を拒否し、ユウリとお別れをする→夕梨に本音でぶつかって説得、夕梨が手術を受けることを決める→手術無事成功



面倒くせえパターンの女だあああああwwwwwww
と思いながら読み進めていました。
いや、面倒臭い系ヒロインは好きですし夕梨の連絡ぶっちしてユウリとイチャついてたのバレたシーンなんかは最高だったので全然いいんですけどね(ゲスの微笑み)
ただまあ自分は連絡ガン無視してるのに無視された側になったらめっちゃ嫉妬してヤケクソになってくるのは面倒臭い以外の何物でもないよなあと思います(誉めてる)
舜はごちゃごちゃ考えてないでさっさと本音出して話し合いしろって要所要所で思いましたが、冷静に考えてみたらminori作品の主人公にそれを言っちゃうのは酷でした。

シナリオの構成としては好きな部類でしたが、いつものごとく助長気味だったのは否めません。
勿論、助長させるからこそユウリに惹かれるところやユウリが人格を持つこと、強いては夕梨と本音で話し合うシーンに深みが出るのは事実なのですが、これが必要だと感じるか長ったらしいと感じるかは人それぞれなので。
ところで夕梨が頻繁にプール入ってるのは何か理由があったのかしら?言及してるシーン見逃した?
ここははっきりとしていないので、とりあえず衰えている足のリハビリのために泳いでいると解釈しています。

共通√でのシロネでもそうでしたが、アンドロイドにヒロインと同じ名前つけるのややこしく思いません?
プレイヤー側からしたら文字で観測しているので判断できますけど、例えばオートであまり画面見ないプレイスタイルの人なんかは正直どっちのこと言ってんのか混乱しそうだなって。
そのスタイルは置いておくにしても、キャラクター側の立場を考えてみると音声でしか判断要素がないのにきちんと区別ついているのが何か見てて違和感がありましたね(物語を円滑に進めるためなので当たり前の話ではある)

キャラクターとしては見た目も元気な性格もとても可愛らしかったです。
ニヒノラインとまで呼ばれる程度には可愛いニヒヒの笑い方と八重歯がお気に入り。
後おっぱい。でかああああああああああああああああい!説明不要!



yuuri1
告白して付き合うシーンのここの一言が好き。2人の決意を感じてじーんとくる。
(尚この後ギクシャクするのであった)







シロネ√


シロネから過去の失った記憶についての話を聞く→沙羅からシロネの実験を2週間後に終えると告げられる→手紙を書いて2人の気持ちを確かめ合う→実験終了の日を迎え、思い出の場所に別れを告げる→シロネが逃げ出す→シロネが記憶データを初期化しようとする→沙羅からシロネが自我を持っていることを教えられる→舜が自身もトリノ化することを考える→沙羅との会話でトリノ化に否定的になる→シロネにトリノ化について話している最中に倒れる→記憶障害やトリノ化のための脳スキャンが原因で脳に負担がかかり余命僅かと宣告される→夕梨と朝まで過ごしお別れをする→トリノになってシロネから拒絶される夢を見る→沙羅のトリノ化の提案を断る→舜が息を引き取る→舜の死後の対応を終えて生きることを諦めたシロネが機能停止する→沙羅が停止したシロネとシロネの手紙を発見する→3番目のトリノの誕生→トリノが海を見て涙を流す


バッドエンドじゃねーか。
舜が倒れたあたりから急展開で駆け足で終わった印象。微妙でした。
記憶障害とか脳スキャンとかは伏線だったのかもしれないけど、都合よく利用された設定だっただけのように思えてちょっとお話が薄く感じてしまった。
誰も救われていないよねこの√。

夕梨→舜の死後も体調が悪いことが明言されている(不治の病)
沙羅→後悔しつつも前に進むしかない
舜→死亡。「シロネが未来を見据えて呼ぶのならきっと帰ってくる」残念ながら火葬されて骨は森に撒かれました
シロネ→「生きて答えを探して」それっぽいこと手紙に記したけどやっぱわかんない怖いわで死亡

良い話風に締めても救われてなさすぎる。
手紙だって沙羅が手にしたのも偶然レベルでしょ。
風に乗って海まで飛んでいったらおしまいじゃん(身も蓋もない)

3番目のトリノが涙を流したのは記憶データないのに何故か涙が出ちゃったとかそういうお約束展開で、いやどう考えても泣くなら舜が亡くなったタイミングしかないだろとしか思えない。
まあロボットとの恋愛ってだけで話の展開が限られるのはわかるし、生きるか死ぬかの両極端になるのも致し方ないとも思うけど、それでもなんか釈然としないですね。

気に入るところがなさすぎて、むしろ夕梨に対して感情移入していたまである。
余命宣告されてから夕梨に話をするシーンで舜がもうすぐ死を迎えること、急に現実味が増したことを知った夕梨の

sirone1
ここの心情を察した時がこの√やってて一番心にきましたね。
ここの言葉の一つ一つが全部自分が経験してきたことって実感が籠ってるんだよな。


キャラとしては外見と声が可愛い以外の印象はないです。
舜からトリノ化の話を最初に聞いた時のなんでトリノ化しないの!してよ!っていう駄々っ子は見てて不快だったまである。
トリノ化するデメリットとか、不確定な未来に対して考えが至らずに自分にとっての利益しか頭になかったところでなんやねんこいつって真顔になっちゃったわ。
自我を持っているとはいえ三原則に則って主人のことをなによりも優先するとはなんだったのか。
いや、でもこれこそ人工の知能から自我へと進化したといえる証左なのか。わからん。

ところで記憶データを初期化するシーン、自分の意志で居なくなることで、舜が悲しむことで、初めて人間になれる、あなたの中で生き続けるんだとか言い出した時はお前はどこの赤いろうそく持った人魚だよって思いましたね。







沙羅√

(沙羅√のみ舜が記憶障害を負う前で分岐)
母親が倒れたことでシロネが検査のためにRRCに引き取られる→RRC所長からトリノの実験の終了を迫られる→最後のチャンスとしてシロネがチューリングテストを受けさせられる→所長の陰謀によりシロネが答えられない質問に答えさせられる→舜がシロネを助けようとしたところで意識を失う→沙羅がプロジェクトリーダーから外される→人生に絶望した沙羅が消えようとするところを引き留め告白、恋人に→真トリノの完成のために脳スキャンの頻度を上げる提案に同意し、実験を開始する→実験がうまくいかず、舜の脳に負担がかかる→沙羅から実験終了を告げられる→舜との会話の中でアンドロイドの仕組みに光明を見出す→真トリノがほぼ完成すると同時に舜が倒れる→母親から父親の手記を渡される→沙羅が真トリノ自体を消去させると決める→綾花が懺悔しにくる→真トリノの消去中に所長の手の者から襲撃される→テレビでトリノが大々的に発表される→家に軟禁されるが綾花の助けで脱出→RRCに潜入→所長が意気揚々と現れるがサラ(アンドロイド)に仕様の穴を付かれ舞台から消される→ルビィが起動、目覚めた理由を知る→舜の意識をPCに接続しサラを説得→シロネと再会→舜はRCCに研修医として加入、沙羅は世界を旅する


色々思うところはあるんだけど総評して微妙。
これ言うのもどうかと思うんだけどエロゲでやる必要があったのかとか、舜はともかく沙羅の恋愛感情がこじつけのように感じられたとか、要は恋愛を絡める必要性はあったのだろうか。
それと展開の緩急が激しい。真トリノが出来上がるまではじわじわと暗い雰囲気出してきてたのが所長が出てきたら急にシリアス度高まってきて、かと思いきや所長は速攻でやられるし、ルビィが復活したのも束の間、貴方のために死にますと特攻を仕掛けたと思いきや断末魔すらなく即消滅。もうちょいさ、丁寧に描写しない?あ、しない?そっかあ。
ただ、シナリオで描きたかったことはよく伝わってきた印象です。
人間とアンドロイドを比較して、人間とは何かという哲学的な要素を曖昧にせず描き上げられていました。

他√でもそうなんだけど舜が主人公としていまいちパッとしないのが評価が低いところ。
雑魚すぎるんだよな。脳スキャンで倒れるのはまだわかるけど、警備員に一発殴られただけで気絶するとかどんだけもやしなん。
倒れて目が覚めてここは・・・?って展開を何回やれば気が済むんやお前。

キャラとしてはそこそこ可愛かったです。
ただ、ツンデレともクーデレともいえない微妙なラインの性格をしているので正直いえばあんまり印象に残っていません。



同メーカーの直近2作はメインヒロインを救うという到達点を持っていたと解釈していますが、今作は救いのためにもがき続けるというより、関わっていくことで問題に直面してもがくっていう表現が強かったように感じました。
そのせいか満足感、充足感があまりないのかも。










・キャラクター

ハナコの存在意義があまりなかったですがまあminoriのサブは大体そんな感じですし、そこ以外はみんな可愛かったので良かったです。
どうもトリノラインにはFDが既に発売されており、そちらでサブキャラの√が存在するようなので今作でサブが空気でも特に気にはならなかったかな。陥没乳首は多分FDで堪能できるでしょう。
一番好きだったのは夕梨かな。開発陣もお気に入り。ニヒッ。










・CG

いつもの如くハイクオリティな出来でしたが、反面あまり印象に残るCGはなかったというのが正直なところ。
ヨリノやランデヴーに出てきたシリアスなシーンでゾッとするようなCGは滅茶苦茶印象に残っているので、その点どうしても比べてしまいますね。
沙羅のエロシーンでセクシーランジェリーがあったのは高評価ですが、下着を隠すような構図に偏っていたようにも見えるのでそこは少しだけ残念でした。









・音楽

OPはおなじみ原田ひとみさん。

https://www.youtube.com/watch?v=TEUTkTGgjyE&feature=emb_title

聴いててテンション上がるよねこの曲。
クリア後に改めて聴くと、ここは舜のことだなとか、ここは夕梨の感情かなとか色々想像できてより好きになりました。
minori作品のOPはサビが良いよね。

EDは各ルートそれぞれ用意されていました。
ただ聴く機会がそんなにないのでOPより耳に残りにくいのが難点...
夕梨EDと沙羅EDの曲が結構好きでした。









・CV

くっすーは安定して良い演技でした。
八ッ橋しなもんさんのニヒヒ笑いも癖になる中毒さがあって良いですねー。
シロネはキャラとしてはそんなに好みではないのですが、要しおりさんの妹キャラに適したあまあまボイスは良かったです。
綾花役の御子神猫さんのボイスは初めて聴きましたが、こちらも甘ったるさがちょうどよくて聴いていて心地良かった。新人さんかと思ったら割と前から活動してる方でした(私が知らなかっただけ)










・演出

システム周りに関しては前作のランデヴーとほぼ変わってませんね。CG閲覧モードの差分切換えがダブルクリックで面倒だったりムービー閲覧モードがOPから順に再生しないといけなくて選択制にしろやと思ったり、そんな感じです。

キャラが動くモーション(沙羅が振り向いたり夕梨が前かがみになるやつ)は割とカクカクしてて違和感バリバリだったので別に無理して搭載せんでもと思ったりはしましたが、悪いことではないので特に減点要素ではないです。













・総括

悪いところは特になく(私はシロネ√は不満でしたが個人の好みの範疇なので該当しません)、かといって突出してシナリオが良かったというわけでもないのでオススメ度は3にしました。
人間の複雑な心理描写がminoriの特色だと思っていて、その点に関してはいつものように丁寧に描き上げられていた反面、SFというテーマに関しては物足りなさがありましたね。
エロシーンのクオリティなどは高めだったのでキャラを好きになれば良作になりうると思います。






以上総括及び「トリノライン」の感想でした。
ニヒッ。